モーターコントロール

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モーターコントロール(運動制御)とは

Anne Shumway-CookならびにMajorie H.Woollacott著書の「モーターコントロール」ではモーターコントロールを「運動の幹的メカニズムを統制もしくは指揮する能力」と定義しています。また「運動するために必要なさまざまな機構を調整する能力である」とあります。

モーターコントロール(運動制御)とは
運動は個体・運動課題・環境の相互作用によって生まれる

運動制御の「制御」とは思い通りに動かすという意味で、目的とする運動を行うためにどのような脳・脊髄(中枢神経系)の機能が関わっているのか、関節・筋肉・神経・腱・靭帯等の協調した動きが実行されるまでの処理や伝達はどのように行われているのか、運動の課題(安定した面での座位または立位なのか・凸凹や斜面、動きのある面を歩くのかなど)や環境(地面の状況や動かすものの大きさや重さなど目的とする運動を達成するために従うもの・周囲の音や明るさなど目的とする運動を達成するために従わなくてよいが、運動に影響するもの)によってどのような影響を受けるのか、受け取った感覚情報はどのように個体(知覚・認知・運動(活動))に結びつきけるのかを考えて治療・リハビリをしなければなりません。

反射理論

連鎖した反射が組み合わさった複雑な反射が運動であるという概念です。運動を反射だけで説明することはできませんが、運動の中の反射をどう活用していくかということを考えていくことに応用できます。
また、反射は神経学的障害を診るのにとても有効です。

モーターコントロール(運動制御)とは

中枢神経系が、高次連合野からなる上位のレベル、運動野からなる中位のレベル、脊髄からなる下位のレベルという、3つの階層を構築しており、上位のレベルがより下位のレベルを支配する、つまり中枢神経系ではトップダウンの運動制御が行われています。
たとえば、中枢神経系の障害では病的反射が見られます。
「大脳という上位のレベルが損傷されたために、下位のレベルが支配していた反射(原始反射など)が出てしまいます。」

また、神経発達学の理論では、正常な運動発達は上位の大脳皮質の発達に伴って、脳幹や脊髄といった下位のレベルで起こる反射がコントロールされることで達成されるとされてきましたが、しかし現在では、大脳皮質が一方的に下位のレベルを支配しているのではなく、脊髄や脳幹などと双方向性に連絡を取り合っていることがわかってきており、そのため階層理論でいうところの下位のレベルが上位のレベルに影響を及ぼすこともあります。

運動プログラム

運動プログラム

運動は運動プログラム、あるいは運動スキーマという形で中枢神経内の上位レベルに保存されていて、課題に応じて適切なプログラムが起動され、身体の各部位へと伝えられて運動がおこるという概念です。

「スキーマ」とは、ある対象や出来事に関して、まとまって記憶されている情報や知識ということを意味する。
 中枢運動プログラムだけで運動を説明することはできませんが、フィードバックなしでも目的の運動を微調整して柔軟に対応できるということが理解できます。

システム理論

反射理論、階層理論、システム理論で説明されてきた運動は神経系から伝えられるという点に加えて、筋骨格系や重力や慣性力といったいろいろな要因が相互作用によって運動制御(活動)がおこるという概念です。

生態学的理論

赤ちゃんが発育発達的順序・神経発達的観点、それらに伴う肢位や姿勢を正しく維持するために不可欠な身体部位の相互依存性を重要視した動きや機能を、生成と修正しながら獲得するという概念です。

※フィードバック
結果を原因側に戻して反映すること。運動時に受けた感覚情報から目的とする運動を おこすために行われる姿勢・運動の再調整。

これらの理論によって、それまでの臨床では筋肉レベルへのアプローチである筋再教育治療法が主流であったのが、反射理論、階層理論から神経促通法が考え出され、現在では課題指向型アプローチが主流となっています。

※神経促通法
PNF・ボバースなどの中枢神経系の調整を意識し、目的とする運動制御を促通するアプローチのこと。

課題指向型アプローチ

運動パターンを繰り返し練習して決まった運動パターンを覚えるのではなく、目的とする運動(課題)を達成するための似た動作をアプローチしていきながら、生成・修正、環境の変化への適応など、課題を達成するためのさまざまな方法を習得することです。現在の能力で行える代償的な手段での運動獲得も含め、まずは日常生活レベルでの運動(活動)の獲得を目指していくことを目的とします。
その後はあらたに目的とする運動(課題)を達成・獲得していき動き及び機能の質を向上させて行くことを目的とします。

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